
こんにちは中井健介です!
フットサル初心者にもおすすめとされている戦術『エイト』は、やってみると、難しいポイントがいくつかあります。
この記事では、「エイト」の基本的な動きを元に、躓きやすいポイントと、その具体的な解決策まで、紹介・解説していきます。
- フットサル日本一経験者
- 元Fリーガー(ペスカドーラ町田)
- 自らが選手兼監督を務めるFC NAKAIを立ち上げ、YouTube番組「目指せ!Fの頂」が総再生回数400万超え。


エイトとは?基本の動きと狙いたい攻撃の形
フットサルにおいて「エイト」とは、3-1のフォーメーションをベースにした戦術の一つです。名前の由来は、後方の3人がパス回しのローテーションで描く動線が、数字の『8』の字に見えるから、です。
主に使われる攻撃の形は、ピヴォ(前線の選手)を起点とし、後方の3人の選手が動きながらパスをつなぎ、相手ディフェンスの隙を見て①ピヴォ当て、②ピヴォが空けた反対サイドのスペースを使って攻撃、という2パターンとなります。




エイトで躓きやすいポイント
初心者向きと言われる戦術ですが、実は、実際にプレーに落とし込むとなると難しい点がいくつか、あります。
■ 裏を抜ける動きでバランスが崩れる
パスを出した後、裏を抜ける動きで前線に抜けていったときに、残った後方の2人にプレスがはまり、サポートが遅れる、パスの出しどころがなくなるなど、攻撃のバランスが崩れやすい点があります。


■ ブロックの際に自分のマークを引き連れていってしまう
ブロックにより、ボールホルダーのサポートをするつもりが、自分のマーカーをそのままボールホルダーの近くに引き連れていってしまうと、結果的に味方が2人のディフェンスに挟まれてピンチになることがあります。特に、自陣でボールを失うことになると、ショートカウンターに直結してしまうリスクも高くなります。


解決策と応用例
では、どうすればこの難しい「エイト」の動きを成功に導けるのでしょうか?以下にそのポイントと応用例を紹介します。
■ ブロックの入り方を工夫する
パスを出した後、そのままボールホルダーに近づいてブロックに行くと、ブロックが成功しても、2人のディフェンダーの位置が近くなり、挟まれやすく、ボールを奪われやすい状態をつくってしまいます。
そこで、パスを出した後、自分のマークがボールホルダーに行かないように、まずは前方向に抜け、ボールホルダーと遠ざけた状態をつくってから、ブロックに行きましょう。
そうすることで、ボールホルダーがフリーな状態をつくりやすくなり、ピヴォを見て、ピヴォ当て(狙っている攻撃)がしやすくなります。


■ 応用①自分のマークが外れたら?
パスを出した後、前に抜けてからブロックに行こうとしたときに、自分のマークがブロックを予測して『ジャンプ』と呼ばれるマーク交換をしてくる時があります。


その場合は、その瞬間、自分がフリーになるので、パスを受けて、前を向いて、攻撃につなげることができます!
ブロック先だけでなく、視野を広げて、自分のマークの動きを見れるか、がポイントになってくるので、是非、状況判断をうまくしてみてください!
■ 応用②パスコースを切られたら?
応用①の動きで、自分がフリーになってパスを受けようとしたときに、ボールホルダーのマーカーがカバーリングとして、パスコースを切ってくる場合があります。
その場合は、今度は『縦のスペース』が空いてくるので、『パラレラ』など、空いた縦のスペースを活用した攻撃に転じましょう。
※このように、相手の守備の対応に応じて、フリーになった選手やスペースをタイミング良く活用できるか、がエイトから攻撃を仕掛ける、仕掛けれないの分かれ目となってきます。


まとめ
「エイト」は確かに理想的で、うまく行けば相手を大きく崩せる、強力な戦術です。しかし、ピヴォ当ての意識、ブロックの仕方、状況判断など、複数の要素が揃わないと機能しにくい戦術でもあります。
初心者のチームが挑戦するにはやや難易度が高いため、いきなり導入するのではなく、まずは部分的な連携から始めるのも一つの方法です。
もしチームで「エイト」に挑戦するなら、
- エイトの基本の動きと狙い
- ブロックの仕方
- 相手のジャンプへの対応
- パスコースが切られた時の対応
これらのポイントの『共通意識』を確認しながら取り組むと、成功率がグッと高まるはずです。繰り返しになりますが、エイトは初心者向けと言われながらも“難しい”ポイントがあるので、確実にステップアップしていきましょう。
フットサルの奥深さと、チームプレーの楽しさを実感できる戦術「エイト」。ぜひ動画も参考に、仲間とともにチャレンジしてみてください!